Professional Care International株式会社、介護業界向け業務標準化理論「SCM(Structured Care Manual)」を独自開発

Professional Care International株式会社(以下、PCI)は、介護業界の発展を目指し、業務標準化とサービス品質向上を目的とした独自の「SCM(Structured Care Manual)理論」を開発しました。本理論は、介護現場の業務効率とサービス品質に関わる課題を根本から解決する新たなアプローチです。以下、その背景と概要、導入事例、そして当社の今後の展望についてお知らせいたします。

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SCM理論開発の背景

介護業界では現在、人手不足や離職率の増加、スタッフごとの対応のばらつき、業務の属人化など、多くの課題に直面しています​。これらの問題により現場の負担が増大し、利用者へのサービス品質にも影響が出ています。対策を講じずに放置すれば、スタッフのストレス増大や離職率の上昇、サービス品質の低下といった深刻な影響を及ぼしかねません​。

こうした課題を解決する鍵の一つとして、「業務マニュアル」の整備が挙げられます。
マニュアルは単なる手順書ではなく、スタッフ全員が同じ基準で業務を行うための重要な経営ツールです。​

PCIは、250法人以上の介護事業者への経営コンサルティング実績を通じて現場の課題を分析し、その経験から得た知見を基に業務標準化とサービス品質向上のための理論「SCM」を構築しました​。

SCM理論の概要と導入メリット

SCM理論は単にマニュアルを作成するだけでなく、介護現場の運営そのものを変革するための枠組みです​。すべての職員が決められた手順・対応で業務を遂行できる仕組みを構築し、施設全体のサービス品質を担保することにより、属人的な業務運営から脱却し、誰もが一定の水準でサービスを提供できる環境を実現します。

SCM導入により期待できる主なメリットは以下のとおりです

  • 業務標準化による生産性向上
    業務プロセスを標準化することで、属人的な対応やムダを省き、効率的かつ安定した業務運営が可能になります。スタッフ全員が同じ手順で業務を行うためサービス提供にばらつきがなくなり、生産性が向上します。
  • 新人教育の効率化と離職率の低減
    明確なマニュアルがあることで、新人職員でも業務手順を早期に習得し、現場にスムーズに馴染むことができますその結果、教育にかかる負担が軽減され、早期離職の防止につながります。
  • 緊急時対応の明確化
    非常時やトラブル発生時の対処法が事前に共有されているため、スタッフがとっさの場合でも適切に行動できます。ヒヤリハット(事故につながりかねない事例)件数の削減にも寄与し、利用者の安全性向上につながります。
  • 現場知見を組織的に継承する仕組み
    経験豊富な職員のノウハウや現場で培われた知見をマニュアル化して蓄積します。個人に依存せず組織全体で知識を共有することで、担当者が変わっても安定したサービス提供が可能になります。

導入事例と成果

SCMを実際に導入した事業所からは、サービス品質と業務効率の向上を裏付ける成果が報告されています。その一部を紹介します。

  • 特別養護老人ホームでの事故防止
    ある特別養護老人ホーム(中国地方)では、入浴介助や移乗介助の場面でヒヤリハット(ヒヤッとする事故寸前の事例)が月平均12件発生していました。同施設でSCMを導入し、入浴および移乗介助の手順を標準化したマニュアルを整備した結果、導入後3か月でヒヤリハット件数が月平均4件に減少しました。スタッフからは「明確なルールがあることで安心して業務に従事できる」との声が上がり、利用者やご家族からの信頼も向上しました​。
  • 有料老人ホームでの新人定着率向上
    別の住宅型有料老人ホーム(関東地方)では、新人職員の離職率の高さが課題となっていました。導入前は入職後6か月以内に新人の約59%が退職していましたが、SCM理論に基づき管理職員向けの教育チェックシートを活用したところ、半年後には離職率が25%まで低下しました(34%の改善)。早期離職の減少により現場スタッフの負担軽減や採用コスト削減にもつながっています。また、導入後に実施した職員アンケートでは「業務の確認事項が明確になり、抜け漏れなく安心して働けるようになった」との声が寄せられ、従来多かった「現場に馴染めない」という退職理由も大幅に減少しました​file-g3v2huuzk1cwugstnmspgm

これらの事例は、SCMの導入によって現場の安全性とサービス品質が向上し、職員の定着率改善など組織運営にも好影響がもたらされることを示しています。

Professional Care Internationalの業界貢献と今後の展望

PCIでは、SCM理論のさらなる普及に向けた取り組みを現在強化しています。各介護事業所への導入支援として、短時間で作成できるマニュアルテンプレートの提供や現場向け研修プログラムの実施などを通じて、現場の負担を抑えたスムーズなSCM導入を後押ししています。また、マニュアル作成の段階から現場職員を積極的に巻き込み、現場の意見を反映した内容とすることで、導入後の定着率を高める工夫も行っています​

今後、当社はSCM理論を介護業界全体に広めることで、業界の持続的発展に寄与したいと考えています。業務標準化が業界に浸透すれば、人材不足の状況下でも各施設が生産性とサービス品質を維持・向上できるようになり、利用者が安心して質の高い介護サービスを受けられる基盤づくりにつながります。当社は引き続きSCM理論の改良と啓発を進め、介護現場の課題解決とサービス水準向上に向けて尽力してまいります。